手の届かない誰かに、死ぬほど焦がれたことはありますか? 〜心囚われ酷く心をすり減らされた小説〜
こんにちは
ことねです
心に残っている本や、印象深い物語って
ありますよね
私も今まで色々な本を読んできてそういった本は沢山あるのですが、今でもふと思い出しては不思議な囚われたような苦しくなるような感覚に陥る本があります。
そういった感覚のお陰で、再読する心の構えが整わずにその本に関しては物凄く印象深く心に残っているにも関わらず、唯一再読していない、一度しか読めていないものです。
それが
「伶也と 椰月 美智子」
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163901619
になります。
恋愛小説という括りで合っているのか。
内容はこちらになります
あらすじ↓
同僚に誘われて初めてライブに参加したその日、
瀧羽直子はロックバンド「ゴライアス」のボーカル、伶也と出会った。
それからは、伶也が彼女の全てになった。
持てるお金、時間のすべてを注ぎ込み、
スターダムにのし上がっていく伶也を見守り続ける直子。
失われていく若さ、変わっていく家族や友人たち……。
四十年後、彼女に残ったものは一体なんだったのか?
何が苦しいのか、何に囚われているのか。
読んだ人には分かるのではないかと
思います。
純粋にこの主人公である女性に感情移入をしすぎたのかもしれない。
その頃は恋愛とか人を好きになるとかそういったことには縁がなくて、その分このもどかしくてなかなか報われないこの女性に入り込むこと以外に読み切る方法が無かった。
恋愛とまとめてしまうと
物凄く軽く感じてしまって
これはなんなのか。
帯にはこんな言葉が。
“手の届かない誰かに、
死ぬほど焦がれたことはありますか?”
焦がれる。
本当に、死ぬほど。
ここまで人に自分の人生を賭ける人間がいるのか。
初めて読んでから6年ぐらいだろうか。
大人になった今、もう一度読んでみようと
最近思うようになった。
酷く、焦がれた、人生。
今日はこの辺で。
ではまた。